こんにちは、ソムリエのみじんです。
今回は日本のおすすめデザートワインを紹介します。
近年日本ワインのクオリティは凄まじく上がってきました。世界に対抗できるような高品質なワインがどんどんと生まれてきているのです。
特に国産のデザートワインはとても甘美で人気です。みんなが普段食用で食べているブドウが使われることも多く、普段ワインを飲まない人でもみんな「美味しい」と言ってくれるのです。
食後のデザートとしても、しっぽりチーズと飲みたい時も、ゆっくりと味わえるのがデザートワインのいいところ。とろっと甘いワインは1ヶ月程日持ちするので、週末だけ少しずつ飲んでも大丈夫です。
1、氷菓の雫 ナイヤガラ
長野県の塩尻市桔梗ヶ原にある創業1911年の「五一わいん」が造る極甘口ワイン。桔梗ヶ原といえば高品質な日本ワインをたくさん生み出している名産地です。
そこで造っているナイアガラという白ブドウからできているのですが、このブドウは糖度が高くジューシーな甘味を持ち、デザートワインにはぴったりの品種。
収穫したブドウを凍らせてから搾ることで、水分は凍ったまま甘い果汁だけを抽出できるクリオエキストラクシオンという方法で造っています。
ナイアガラ特有の華やかな香りに、アプリコットや花の蜜のような濃厚なとろける味わいです。
375mlのハーフボトルで、価格は2000〜2500円ほど。
2、安心院 フランシスコ デラウェア
大分県の宇佐市安心院(あじむ)町にある「安心院葡萄酒工房」は九州の中でも人気のワイナリー。見学や試飲もできたりとワイナリーに足を運ぶ人も多いです。
こちらもクリオエキストラクシオン製法で、一度凍らせたブドウからゆっくり2日間かけて果汁を搾り取ります。
九州の太陽をたっぷりと浴びたデラウェアはまるで、マンゴーやパイナップルのようなトロピカルフルーツの凝縮した甘美な味わいに仕上がっています。
500mlサイズで、価格は3000円ほど。
3、高畠デラウェア 氷結しぼり
山形県高畠町にある「高畠ワイナリー」がデラウェアで造るデザートワイン。シンプルでおしゃれなボトルも美しいですね。高畠町はデラウェアの産地として有名で、食用だけでなく高品質なワインも生み出しています。
こちらもクリオエキストラクシオン製法で造られており、熟したブドウを凍らせてから果汁を搾っています。無駄な水分を取り除くため、得られる果汁は約2分の1になります。そのあと低温でゆっくり長時間かけて発酵させ、ブドウ本来の香りや味わいをじっくり引き出しています。
白桃やドライフルーツ、蜂蜜のような凝縮感のある極上の甘口ワインです。
500mlの少し小さめサイズで、価格は2000円ほど。
4、Sweet Tsuno
宮崎県の尾鈴山の山麓に位置する児湯郡都農町「都農ワイン」が造る甘口ワイン。使われているブドウ品種は、ワインでは珍しいサニールージュ。ピオーネとレッドパールの交配から生まれた皮の赤い品種で、食用としてに人気のブドウです。
スリムな形のボトルでラベルには薔薇の花がたくさんあり、尾鈴山のシルエットを描く赤いラインがおしゃれで、これも人気の理由の一つになっています。
クリオエキストラクシオン製法で凍らせてから搾った濃密な果汁は、リンゴや洋梨のような甘さと柔らかな酸が程よい、エレガントなタイプのデザートワインです。
5、登美・ノーブル・ドール
最後のデザートワインは夢のような代物です。価格は375mlのハーフボトルでも25000円以上。ゴールドの神々しいラベルからその高貴さを感じ取れます。
山梨県の登美の丘ワイナリーが手掛ける「登美 ノーブル・ドール」はいわゆる貴腐ワインと呼ばれるものです。貴腐菌というカビの一種をブドウに付着させることでブドウの水分が蒸発し、糖分だけが凝縮されたブドウになります。それを醸造したワインが貴腐ワインという極上の甘口ワインとなるのです。
貴腐菌はあらゆる地理的・気候的条件が揃わないと出現しないので、どこでも簡単に造れるわけではない、まさに奇跡のワインです。
ブドウ品種はリースリング・イタリコで、スッキリとした酸味と甘みを持ちます。さらに長期熟成させているので、独特の複雑さと滑らかさが重なり、最高のハーモニーを生み出しています。
蜂蜜のような濃厚で上品な美味しさは唯一無二のものです。気軽に飲むものではありませんが、ワイン好きなら一度は飲んでみたいもの。機会があれば記念日や誕生日にぜひ飲んでみてください。
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以上、日本のおすすめデザートワインでした。
日本でもこんなに素晴らしいワインが造られているのかと思うと、なんだか嬉しい気持ちになりますね。
デザートワインのような極甘口ワインは小さいサイズが多いので、色々試しやすいのも嬉しいところ。プレゼントに渡すにも小さくていいですね。